トップページ > 深沙大王堂
本堂などのある寺地の中心より西に一町(約120m)ほど離れたところに深沙堂(じんじゃどう)があります。昭和四十三年(1968)に再建されたもので、正面二間半、奥行き三間半一一間は約1.8m)、入母屋(いりもや)造り銅板葺き、妻入り。正面に向拝(ごはい)があります。また、堂の背後には、この地の水源であり、深大寺の発祥にかかわる泉があります。 |
旧堂は大師堂に匹敵する大きさがあり、寄棟茅葺きの屋根で、正面に切妻屋根の向拝が付いて、深沙大王祀、深沙大王社と呼ばれていましたが、明治元年(1868)の神仏分離令によって取り壊されてしまいました。同じ時に、堂前にあった鳥居も取り払われ、今はその跡だけが残っています。 現在の深沙堂に安置されている宮殿(くうでん)(お堂の形をした厨子)は旧深沙堂のもので、この宮殿内に、スギの白木の箱型厨子があり、この内に秘仏深沙大王像が安置されています。 |
深大寺の寺号ももちろん、この深沙大王に由来し、今、深沙堂に祀られる像は、高さ57pほど、どくろの胸飾りをつけ、象皮の袴をはいて盆怒(ふんぬ)の形相すさまじい鎌倉時代の優作ですが、秘仏として、長いあいだ拝されたことがなく、今も厳重な秘仏であることに変わりはありません。 平成20年には深沙堂から延命観音参道を大改修し、それまで少し薄暗かった深沙堂付近が大きく開け、深大寺の新しい名所として生まれ変わりました。 |